インド最初期仏教への誘い

現存するパーリ語仏教経典からの引用による仏教紹介。

仏教で言うところの「人間が得る欲の楽味、楽しみ」とは何か?四聖諦を理解するために。「苦Dukkhaドゥッカの意味とは?」大苦蘊経 PART2[次第説法34 欲の楽味、楽しみ①]


↑この前回の続きです。
パーリ語仏典 中部経典第13 大苦蘊経(mahaa dukkha khanda sutta)片山一良訳 大蔵出版 P237から引用


欲の楽味

「比丘たちよ、もろもろの
欲の楽味とは何か。比丘たちよ、つぎのような五種の欲妙があります。五とは何か。


によって識(し)られる、好ましい、楽しい、喜ばしい、愛しい、欲をともなった、魅力的なもろもろのがあります。


によって識られる、好ましい、楽しい、喜ばしい、愛しい、欲をともなった、魅力的な、もろもろのがあります。


によって識られる、好ましい、楽しい、喜ばしい、愛しい、欲をともなった、魅力的な、もろもろのがあります。


によって識られる、好ましい、楽しい、喜ばしい、愛しい、欲をともなった、魅力的な、もろもろのがあります。


によって識られる。好ましい、楽しい、喜ばしい、愛しい、欲をともなった、魅力的な、もろもろの触(そく)があります。


比丘たちよ、これら五種の妙欲によって起こる楽・喜が、もろもろの欲の楽味です」
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僕個人の感想


確かにパーリ語仏教経典では、人間が得られる欲を、人間が持つ眼、耳、鼻、舌、身の感覚器官に分け、そこから得られるその人の好みの情報、刺激と言っているようです。


恋人、夫婦、家族関係、生きがい、さまざまなその人個人の研究対象、趣味、旅行、スポーツ、等々煎じ詰めると、
すべて人間が持つ眼、耳、鼻、舌、身の感覚器官から得られる刺激、それによってその人に起こる楽・喜欲の楽味、楽しみという話ですね。


『友らよ、いったい、もろもろの欲の、
①楽味(楽しみ)は何でしょうか?
②危難(障害、煩わしさ)は何でしょうか?
③出離(解放)は何でしょうか?


次回は②欲の危難(障害、煩わしさ)についてです。
PART 3へ続きます。

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