インド最初期仏教への誘い

現存するパーリ語仏教経典からの引用による仏教紹介。

ブッダが説く「これ以上為してはならぬ一つの事とは?」[次第説法27 戒の話②]


一方に坐ったポッカラサーティ・バラモンに、世尊は、順々の話[次第説法]をされた。
すなわち、布施の話、戒の話、天の話、もろもろの欲望における危難、卑劣・汚れを、離欲における功徳を説明された。
世尊は、ポッカラサーティ・バラモンが従順な心になり、柔和な心になり、
障りのない心になり、向上する心になり、浄らかな心になったことをお知りになると


もろもろの仏が自ら称賛する法の教えをすなわち、
苦・集・滅・道 [苦 ・苦の生起・苦の滅尽・苦の滅尽にいたる行道という四聖諦]
を説き示された。

この続きです。

ブッダが説く「これ以上なしてはならぬ一つの事とは?」

(如是語経  原始仏典八 ブッダの詩Ⅱ ブッダの詩 p218からの引用 長崎法潤 渡辺顕信 訳 講談社より引用)


故意に嘘をつくこと


たしかに次のことを世尊が説かれた、尊むべきお方が説かれた、と私は聞いている。


「比丘たち、人が一つのことをあえてしたら、私は『彼には、これ以上なしてはならぬいかなる悪い行いもない』と言う。


一つのこととは何か。比丘たち、すなわち故意に嘘をつくことである


このことを世尊は語られ、それについて次のように説かれた。


一つのことをあえてして、すなわち嘘をついて、他の世を心にかけない人にとり、これ以上なしてはならぬ罪悪はない。


このことをもまた世尊が説かれた、と私は聞いている。

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